No.10 肥料を使わなければ、農薬はいらない

本来、自然界は無肥料・無農薬である。

山や人家の庭先にある栗・みかん・柿などは、肥料をまかなくても育つ。本来自然界は無肥料・無農薬なのである。

今日では、作物に農薬を使用することが当たり前になっているが、そもそも肥料を用いなければ農薬を使う必要はないのである。というのも、成長促進剤としての肥料は、作物の見栄えを良くし、早く成長させるために使用されている。だが、肥料に含まれる窒素や燐は虫や病原菌が好むため、肥料を与えた作物に虫や病原菌が集まってくる。そのため、集まってくる最近や虫を退治するためには作物に農薬を使う必要がある。

肥料を使用しなければ、元気な作物ができ、農薬がいらない。

現代では一般に、りんごには50回、きゅうりには40回、お米には20回ほど農薬を散布する。低農薬とは上記の回数が約半数である。即ち、りんごには25回、きゅうりには20回、お米には10回ほど農薬をまく。また、肥料にも農薬がはいっているし、国が“使用しても無農薬と表記してよい”という農薬が30種ほどあるので、肥料を使っている時点で無農薬の食べ物は少ないと言える。

自然農法を行っている農家は知っている。
肥料を与えなけば、元気な作物が育ち、農薬がいらないことを。