No.06 減塩と栄養過多がもたらすもの

「糖分・タンパク質・脂肪・水分・薬の摂りすぎ+運動不足+減塩=病気」

-塩の効力は保湿力、殺菌力、タンパク質の溶解-

現代の数々の病気は、糖分・脂肪分・コレステロール・タンパク質・水分、そして薬の過剰摂取により、生まれたのだろうか。
それを検証するに当たって、これから7つの事例を挙げて考えてみたい。

ただその前に、塩の効用について説明する。
塩の効用について理解していなければ、「減塩」がもたらす作用も理解できないからだ。

塩は「salt」⇒「salary」の語源になるほど、中世のヨーロッパでは労働の対価として価値があり、シルクロードでも塩が交易された。
塩はタンパク質とくっつくため、塩水で飲むことは胃壁を傷つけるので体に良くないことは周知の事実である。
しかし、一方で塩は保湿と殺菌に加え、タンパク質を溶解するという大きな働きがある。

魚を捕まえた時に、魚の表面のムチン、すなわち糖分・タンパク質のヌルヌルが手についた時、塩水で手を洗うことによって、このヌルヌルを取り除くことができる。
これと同様に、ムチンで出来た鼻汁は、ぬるま湯に1つまみの塩を入れて鼻をすすると、鼻汁が出てくることが多いのである。
また、塩を摂取するには、味噌・醤油のように、天然の塩を大豆タンパクにくっつけて分離せずに摂取することで、塩の害を少なくできる。
要は、塩はタンパク質を溶解する作用を持つのである。

 

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